大型ダクトルートを容易にする天井内補強部材の新提案その１ 概要

摘要

電子部品生産工場では、生産に対し清浄度が必要とされる場合はクリーンルームが設置される。大型のクリーンルームは吊り天井となる場合が多いため、補強部材が天井の吊り材の間に設置されることがある。その場合、補強部材と天井裏に設置される設備ダクト、配管、ケーブルラックを通すルートでの干渉が起こる。図1 に天井内大型ダクトの平面配置例を示す。特に給排気ダクトは昨今の生産装置の能力向上によって給排気風量が増加しダクトが大型化する傾向が有る。ダクトの搬送動力はモーターを稼働させる電力であるが、天井内で補強部材と干渉することでダクトを蛇行させざるを得ない事が多く見受けられ、空気の摩擦抵抗ロスによる電力の消費量増加が起こる。また、排気の種類によってはダクトの曲がり部分（以降エルボ）で起こる風速の変化、カルマン渦等により排気成分の再凝縮などが発生する可能性が有り、これらを起因とする問題も起こっている。