超高層建築における常用エレベーターの避難利用による混雑制御・避難困難者対応

摘要

超高層建築における避難の混雑緩和と、避難困難者の避難バリアフリーを目的として、常用エレベーター（EV）を避難者が操作して避難に用いる計画の可能性を検討した。一般的な建築計画から設けられるEVの系統、容量等をそのまま避難に用いることで、出火階の大半の在館者をEVで避難させ、他階については避難困難者のEV利用を優先することが必要である見通しを得た。また、出火階近傍の在館者を優先して避難させるためには、階段の利用をこれらの在館者に優先するのがよいが、この方法として、他階の在館者を単に待機させるだけでなく、EVで避難させる考え方を示した。