既存コンクリート構造物の遮蔽性能の評価方法に関する検討（その２：遮蔽計算による評価）

摘要

本報においては、コンクリートの調合から遮蔽計算用の元素組成の策定方法を提案し、遮蔽計算により保守的な評価が可能であることが分かった。原子力発電所で使用実績の多いフライアッシュの影響は、別途検討する必要があると考えている。前報および本報と通じ、コンクリート部材の遮蔽性能の評価方法は多様化しており、破壊試験以外に、調合を入力とする既往の提案式や遮蔽計算により遮蔽性能評価を実施できる可能性がある。今後、これらの技術を体系化して、コンクリート部材の遮蔽性能の維持管理における点検方法や健全性評価方法の検討を行う必要がある。