緊張材の付着特性がプレテンション部材の定着長さに及ぼす影響その2 定着長さに関する検討

摘要

高強度ねじ節鉄筋ではPS 導入過程における有効応力の増大に関係なく，定着長さはほぼ一定であり，99％定着長さは95％定着長さの1.3 倍以上となり，設計的に十分安全側の推定方法である。一方，PC 鋼より線では，有効応力の増大とともに定着長さが長くなり，PS 導入過程で局所的な付着－すべり特性の影響を受けて定着長さが急増する現象が見られる。また，PS 導入完了時においては，95％と99％定着長さの差は小さく，ひずみ分布も明確な台形分布となるため，他の方法でも推定可能である。