設備状態監視技術の現状と開発状況

摘要

JFE スチールの各製鉄所の主要設備は稼動後30 ～ 40 年経過し，経年劣化による設備破損防止を目的に腐食や亀裂の点検を強化してきた。一方で，設備の能率向上に加え，高稼動率?高安定操業が要求されてきた。そこで，従来にも増して設備の劣化状態を効率的に診断する技術開発の導入が必要となり，現在までに，足場が設置不要でかつ非開放で診断可能な構造物の減肉や亀裂の診断，従来の振動監視で困難な低速や往復動の回転機械?すべり軸受の異常検知，さらには大型電動機などの設備停止レス絶縁診断など，設備の安心安全を確立する設備状態監視技術の開発と導入を行い，設備の生産性向上に寄与している。