建設業における労働災害の発生状況と災害防止の具体策

摘要

建設業における労働災害は，長期にわたって減少傾向を示してきている。特に，平成23年の死亡者数については，過去最少となった平成22年をさらに下回ったものの，休業4日以上の死傷者数については，一転増加となり，前年を大幅に上回るという非常に憂慮すべき状況となった。 また，東日本大震災をはじめ，台風や豪雨による自然災害の復旧復興関連工事からの労働災害の発生が懸念されることから，工事施工にあたっては特別の対応が求められている。 今年は，建設業労働災害防止協会（以下当協会という。）が策定した第6次建設業労働災害防止5カ年計画の最終年度となり，その目標を達成するべく様々な労働災害防止活動を展開していくこととしている。