西表島初の汚水整備西部地区の集排計画策定へ島北端の5集落が対象28年度事業化をメドに

摘要

沖縄県竹富町は、西表島で初めての汚水整備事業として、農業集落排水施設の整備に取り組む方針を固め、今年度から事業着手に向けた調査設計などの事前準備を本格化する。昨年1月、西表島を中心とする「奄美·琉球」地域が、世界自然遺産の登録に向けた政府の暫定リストに登録されたのを機に、町は今年度中の完成をメドに、町全域を対象とする汚水整備構想の策定を開始したが、策定作業の一環として行った意向調査で住民要望が特に強かった西表島において、西部(現況人口700～800人)、東部(同400～500人)の2カ所の集排計画が、構想策定を待たず浮上したもの。このほど着手準備を始めたのは、島北端部の5集落(住吉、浦内、中野、上原、船浦)をカバーする「西表西部地区」。28年度の事業化をメドに、これから地元住民と協議会を設けて計画を詰めるが、準備が渉れば1年前倒しで27年度の着手もあり得そうだ(事業期間は6カ年程度を想定)。西表島ではすでに、観光客の入り込みが年々増加傾向にあり、水環境の悪化も目立ちつつあるため、早期の事業化を求める機運が高まっているという。