構造物全体系の地震時挙動観測システムの構築

摘要

国土技術政策総合研究所（以下「国総研」という。）では、土木構造物の耐震設計基準の合理化•高度化及び地震時挙動の解明を目的として、昭和33年から地震時挙動の観測を実施しています。従来は、土木構造物の地震時挙動観測をコスト等の理由により一つの構造物あたり3箇所程度で行っていました。得られた観測記録による構造物の地震時挙動の分析も踏まえ、実地震時の被害の状態に照らして包括的に耐震設計法の妥当性を検証してきたところですが、新たな構造形式の開発などを想定すると、部材毎の減衰特性等やその構造物全体の挙動との関係も精度良く把握することが必要と考えられます。