干潟の地形・底質粒度の変化特性

摘要

干潟の造成が各地で行われている一方で，造成後に波浪によって地形変化や細粒分が流出するという問n題が生じている．そこで，干潟地形を対象とした水理実験を行い，地形と底質粒度の変化特性について把n握するとともに，実海域の造成干潟についても地盤高と底質粒度の調査を行った．水理実験の結果，潮位n変動を与えると地形形状が緩やかになり，干潟地形の形成には潮位変化が重要な役割を果たしていることnが明らかになった．また，常時波浪と高波浪を繰り返して作用させた場合，常時波浪時に堆積・細粒化，n高波浪時に侵食・粗粒化するといった定性的な傾向を把握した．さらに，静穏な海域に造成された干潟にnおいても，地盤高は水理実験同様に波浪に応じて変化し，底質粒度は細粒化傾向にあることが確認された．