超音波ドップラー流速分布計を用いた河川流量計測法に関する検討

摘要

超音波ドップラー流速分布計（ADCP）に基づく河川流量観測法を確立するために，ADCP を用いた現地n調査を通して，その観測手順や流量計測精度について検討した．ここでは，鉛直下向きにして水面付近にn浮かべたADCP を橋上より横断方向に移動させ，横断面内の流速・水深分布を取得する，というADCP 移n動観測法を行う．流量算定に必要となる流速や水深，ADCP 横断位置の計測精度を検討した結果，これらnの相対誤差は2～9％と全般的に小さな値となった．また，ADCP 移動観測法の流量計測精度は，低流量条n件では若干低下するものの，ある流量値（ここでは100m3/s）より大きいと高くなり，そのときの相対誤差nは5％以下となった．以上の結果に基づいて，ADCP 移動観測法に関する定性的な適用範囲を整理した．