低温変態溶材の変態温度，鋼材強度，および作用外力が残留応力に及ぼす影響

摘要

残留応力状態の改善により疲労強度を向上する低温変態溶材について，溶接継手のFEM解析および残留n応力測定によって，鋼材強度と溶材のマルテンサイト変態開始温度（Ms点）の残留応力に与える影響をn調査している．さらに，作用する外力が残留応力に与える影響についても調査を行い，このような圧縮残n留応力付与工法による疲労寿命向上のメカニズムについて溶接継手を対象に基本的な挙動を検討した．そnの結果，Ms点250℃前後が大きな圧縮残留応力を与えること，また，溶接性を損なわないMs点350℃の溶n材でも残留応力状態の改善が可能であることが確認された．さらに，この溶接によって形成された残留応n力分布は，公称応力130MPaの外力の作用によっても止端部近傍では再配分しないことが確認された