直接経路積分法に基づく鋼コンクリート合成床版の疲労寿命推定と損傷モード

摘要

本論文は，高サイクル繰返し応力を受けるコンクリートの非線形過程を，弾塑性・破壊構成則と分散ひnび割れモデルで記述し，これを破壊に至るまでの応力ひずみ経路上で直接積分することにより，ずれ止めnリブを有する鋼コンクリート合成床版の疲労損傷過程を分析したものである．移動疲労荷重を3次元有限n要素モデルに作用させることで，鋼リブ端からのコンクリート水平方向ひび割れの発生と進展が再現されnた．構成材料の塑性と損傷を終局限界状態に至るまで追跡し，実験と整合する疲労損傷過程を得ることがn可能となった．併せて，輪荷重走行試験による合成床版の性能確認手法を考察した．諸元と荷重レベルをn系統的に変えた非線形3次元有限要素解析から，現設計による合成床版のS-N曲線を算定した結果，100年n設計寿命に堪え得るものと推定された．