発災8日で施設を復旧放射線管理を徹底

摘要

福島市にある一般廃棄物処理施設「あらかわクリーンセンター」。同市の一般廃棄物処理の中心を担う施設で，（株）荏原製作所（現在は，荏原環境プラント（株）が事業を承継）が建設している。施設の運営は，DBO(公設民営方式）で行われており，平成20年9月から荏原環境プラントが出資する特別目的会社（SPC)の（株）あらかわEサービスが行っている。一昨年3月11日に発生した東日本大震災により，同センターは，停電や断水のほかに，煙突にずれが生じるなどの被害を受け，施設の一時停止を余儀なくされた。荏原環境プラントは，現地に本社から応援部隊を送るなど，懸命の復旧作業を続け，発災から8日後の19日に施設を再稼働させた。これにより，一般廃棄物の収集を止めることなく，福島市民の生活に影響が出ることは避けられた。その後も，東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で，飛灰の貯留槽付近を放射線管理区域に指定するなど，これまでの一般廃棄物処理では考えられなかった事態となっているが，放射線量や放射能濃度の測定を徹底し，安定した一般廃棄物処理を続けている。