コンクリート橋の材料と橋梁技術

摘要

1903年，鉄筋コンクリート橋としてメラン式アーチ桁橋が琵琶湖疏水路上に架けられて以来今日まで，橋梁形式，施工技術および耐久性の向上技術は飛躍的な進歩をとげ，我が国の社会基盤の礎を築いてきた.このような橋梁技術の進歩は，橋梁の部材を構成するコンクリートや補強材の発展に大きくかかわっており，時代とともに求められる橋梁は，そのときどきにある費用対効果の優れた材料を有効に使用することによって実現されるものである.本稿では，このような材料と橋梁技術の変遷を俯瞰するとともに，橋梁に求められる近未来の材料を考えてみた.