航空機設計第50回横•方向の過渡応答

摘要

前回は横•方向に関する定常飛行(横滑りゆバンクを伴つだ釣合飛行)について説明しました。今回は衝方向の過渡応答についてです。縦の過渡応5答については前々回で扱いました。短周期運動と長周期運動を経て新たな釣合飛行に落ち着くのでしたね。横•方向についても同様です。ダツチロールとスパイラルが発生します。ダツチロールは数周期で収束するのでスパイラル特性が収束なら、やがて新たな釣合飛行に落ち着きます。もし、スパイラル特性が発散なら、放っておくと次第にバンクと横滑りが大きくなつて行きますが、発散は緩やかですからパイロットが容易に対処してくれるでしよう。ダツチロールの方は周期が数秒で人間の反応遅れと「共振」し易く、しかち減衰の悪い運動なので押さえ込むには多少のスキルが必要ですが、十分対処可能です(対処可能な程度になるように設計しないといけない)。