先進技術実証機から繋がる 将来戦闘機への道

摘要

防衛装備庁は2016(平成28)年1月28日、先進技術実証機の報道公開を三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場で行ない、同機の型式を「X-2」と制定するとともに、初飛行を2月中旬以降、実施する予定であることを公表した。先進技術実証機(X-2)は、ステルス性と高運動性を兼ね備える戦闘機の技術の確認と運用性の検証を行なうための実験機である。その試作は三菱重工を主契約会社として2009年度に始まり、初飛行(社内飛行試験)に向けた総合的な機能確認を終えたことから、今回の報道公開の運びとなった。地上滑走試験の終了後に実施される初飛行では、県営名古屋空港を離陸し、航空自衛隊岐阜基地に着陸する予定で、同基地で社内飛行試験を1回程度行なった後、3月末までに防衛省へ納入されることになっている。その後、防衛装備庁と航空自衛隊が2016年度、岐阜基地を拠点に飛行試験を行ない、ステルス性と高運動性に加え、システム•インテグレーション技術ならびに戦闘機用エンジン技術が確立しているか検証をすることにしている。