東京計画2020: ネコちゃh建築の5656原則

摘要

1964年の第1回目の東京オリンピックの3年前の1961年に丹下健三は「東京計画1960」を発表した。日本はその時、高度成長経済のピークにあリ、人口急増で都市は逼迫した状況にあリ、丹下は東京湾に東京を拡張する「計画」、「アーバンデザイン」をぶちあげたのである。ー転して2回目の東京オリンビックの年にわれわれが発表する「東京計画2020Jは1960の対極をめざした。1960のテーマはハコをどう並べ、どう拡張するかであり、これが「計画」とか「アーバンデザイン」と呼ばれた。—方少子高齢化によって縮hでいく都市ではハコの隙間がテーマとなる。その隙間に新しい公共性を、新しいやさしさを与えることで、都市を再生させようという考えで「2020」をつくった。「1960」がベースにした鳥瞰的な神の視点に対抗し、視点を徹底的に降ろしてきてネコに助けを借り、隙間好きなネコと、最もヒューマンでごちやごちゃとした街、神楽坂を散歩し、そこでの「観察」と「散歩」をもって、「計画」の超克をめざした。