はあと保育園

摘要

はあと保育園は、新幹線の新山口駅に新しく開発された、駅から歩いて10分ほどの場に建つ作品である。敷地周辺は、新しいマンションが建設され、若年の家族が急増する建物と商業施設が隣り合わせに建っている。周辺環境を知るために歩いて現地を訪ねる。遊歩道を進むと円形の公園に突き当たる。その手前に建物が風景になじむように建っている。この東側のファサードは裏口にあたり、人しか入れなく車は侵入できない。しかし、この建物のコンセプトを十分に表現している。2層分の高さが水平に区切られ、階高いっぱいの開口部は奥行きがあり、透明性のあるファサードをつくっている。その全面を金網で囲い、緑をまとうことによって安全性を確保し、環境を整えている。また、避難の滑り台が遊具のように装置化されている。道行く人は建築の楽しさを感じながら公園へと導かれていく。公園側から園庭を通して建物を見ると、セットバックしながら地面から屋上へと立体的につながり、園児の遊ぶ姿と相まって建物が遊具のように感じられる。