「吉村順三建築を見る聴く」愛知県立芸術大学気になる「改造計画」の行方

摘要

「処々に色とりどりの野の花が咲いていて、丈のイ凱、松の木の茂rnる丘陵が幾重にもつながり、遠く木曽の山々が美しく眺められrnた」（別冊SDNo.1 1971年「空間の生成　愛知芸大のキャンパス」吉村順二?奥村昭rn雄）―設計者である吉村順三が述懐するように、愛知県立芸術rn大学（愛知郡長久手町）は名古屋から車で40分ほど、まちの喧騒からrn離れた丘陵部に建つ。「建物をラビリンスの様な人為的な一つのrn塊とせず、明るくダイナミックに丘の上に散開させるということrnを前提とした」（同）との記述のとおり、面積約40万dという広いrn敷地の中央に長さ110mの講義棟が立ち、その両側に、美術学部rnと音楽学部それぞれの建物群が緑の木々の間を縫うように存在rnしている。