第2回文科省第三者「検証委員会」を傍聴する

摘要

8月19日、文部科学省旧庁舍6階第2講堂(東京都千代田区)で開かれた「第2回新国立競技場整備計画経緯検証委員会」を傍聴した。同委員会の委員は、柏木昇(委員長)、國井隆、黒田裕、為末大、古阪秀三、横尾敬介の6氏。まず、検証委員会事務局長の前川喜平文部科学審議官が2012年7月のデザインコンクール開始から3年の間に新国立競技場の建設費(解体費含む)がどのように変遷していったかを説明。第1回は欠席だった京都大学教授•古阪秀三氏が建築生産を専門とする立場から、建築の企画•設計のプロセスで工事費がどのように決まっていくかを解説。「契約上は、設計者には、工事費についての責任はなく、当初の1300億円はあくまでも概算。基本設計、実施設計を経て発注者と設計者が目標工事費に近づけていくもの。実施設計にもとづいて発注者、設計者、施工者が合意し、発注者と施工者が契約して、工事費、工期を守る責任は施工者に発生する」とした。