第31回CPD（一般共通課題）講演会のご案内

摘要

信州大学では繊維学部を中心に，世界的な実績を有する“先進ファイバー工学”と企業の“匠技術”を融合することにより，先端的な技術プラットフォームを確立し，ナノテキスタイルの応用利用を行うことを目指して，平成18年度から科学技術振興調整費によりナノテク高機能ファイバー連携・融合拠点の形成に取り組んできました．具体的な製品開発など社会的・経済的にインパクトのある成果を産み出すことを目指し，産官学連携を軸に新たな仕組みの構築と研究開発を進めてきました．講演では本拠点の取組み，成果，展望について概略致します．また，燃料電池，蓄電池やスーパーキャパシタは高効率でクリーンな電気化学エネルギー変換及び蓄積を可能にするデバイスとして注目されています．講演者は，電気伝導性を有するナノシート材料が実用燃料電池触媒の高活性化並びに高耐久化に効果があることを見出し，現在燃料電池自動車や家庭用燃料電池への搭載を展望して更に高機能なナノ触媒の研究開発に取り組んでいます．本講演では，燃料電池開発の現状と課題並びに最先端の燃料電池触媒開発を紹介し，燃料電池の早期本格普及に向けての展望を概略致します．