生活者1万人アンケートに見る日本人の価値観·消費行動の変化

摘要

日本人が,「モノを買わなくなった」,「お金を使わなくなった」と言われて久しい.実際,総務省統計局の「家計調査年報」でここ10数年の家計の消費支出を追いかけてみると,世帯当たりの1ヶ月平均消費支出は増減しながらも下降傾向にある.年代ごとに見ると,60代以上のシニア層では減少率が小さく,20代以下の若者,あるいは,働き盛り子育て期の40代で大きく減少している.「モノを買わない若者」などと言われはするが,実は50代以下ではおしなべて消費支出は減少しており,日本人は全体的にお金を使わなくなっているといえよう.