避難所の課題とあるべき姿

摘要

我が国は災害大国と言われる。有史以来日本列島は，その地形や気候の影響により発生する幾多の災害に悩まされてきた。水害，雪害，暴風，地震，噴火などである。また数百年にー度，巨大災害と言える大津波を伴つた大地震が繰り返し起きている。その都度，我が国民は家族を奪われ，生活の拠点となる住居を奪われ，それぞれの人生において大変な苦難を受け入れざるを得なかった。気象庁の震度データベースによると~（1）），1920年1月1日以降の100年間に発生した震度6弱以上の地震の頻度は71回であるが，直近30年の1990年以降は59回で約8396，直近20年の2000年以降では53回で約75%が発生している(Fig.1)。