子ども用の高視認性安全服文化服装学院による取り組みファッション+aによる社会貢献

摘要

本稿は，「デザイン性と安全性の両立」という繊維製品の課題に対して，教育機関が検査機関とと もに取り組んだ製品開発の解説である.交通事故の中でもとりわけ多い，歩行中の児童の事故防止の 課題に対して，視認性の高い服の普及を目指して取り組まれた制作のプロセス，各々のデザインの説 明，成果物に対するメディアの反応を記述し，子供の感性をふまえたデザインの重要性と創造的な製 品開発のひとつの在り方を生産者へ示している.すなわち，既成概念に捉われない柔軟な考え方の示 唆があり，消費者の豊かな生活と知識の向上に寄与する視点がある.学会の役割である教育的な観点 カゝらも解説賞として相応しい内容である.よって第一回解説賞消費科学ェクスポジションアワードを贈賞する.