換気問題へのCFD解析技術の適用性向上に関する検討

摘要

数値流体力学(CFD)技術を用いた室内の流れ場·温度場や汚染質拡散場の不均一分布予測は，パーソナルコンピュータの高性能化·高速化と汎用的な熱流体解析ソフトの普及によって実務での使用が一般的となっている。一方，CFD解析により妥当な解を得るためには，解析ソフトの利用法に習熟することに加え，乱流モデルやメッシュ設定，境界条件等を適切に設定する必要があり，前例の少ない問題については，設計者自身で妥当性を判断する必要がある。妥当性判断のためには，CFDに関する深い知識と経験が必要であるが，これらの知識を容易に修得できる空調分野に特化した情報は，十分整備されているとはいいがたい。