キーワードは小型軽量: 戦闘機の将来をグリペンE/Fから考える

摘要

昨今の戦闘機は、開発費が高騰し数十年も現役に留まるようになったため、希少種のようになってしまった。「見えにくい」ステルス機能が外形を決め、「個性的な」姿もなくなりかけている。とはいえ、米国以外では欧州でラファル、ユーロファイターが飛び、ロシアのT-50や中国のJ-20、J-31にみるように戦闘機そのものがなくなることはない。福祉国家として知られ、武装中立という独自の防衛指針を掲げるスウェーデンが開発•配備するJAS39もその一つであり、現在アップグレードしたE/Fの開発•製造を進めている。Jakt (fighter: 戦闘機)、A=Attack (攻撃機)、S=Spaning (Reconnisance: 偵察機)が示すようにマルチロールファイターの先駆けとなった小型軽量の機体は戦闘機の行く末へ一つの形を表している。今回、グリペンについて解説し世界の戦闘機の将来を考えたい。