セクターカップリングを考慮した脱炭素型地域エネルギーシステムの設計

摘要

現在，全国各地にて取り組まれているスマートコミュ二ティ事業やスマートシティ事業は， 2015 年に国連で設定されたSDGsにおける「 Affordable and clean energy」，「 Sustainable cities and communities」といった目標に合致するものである.スマートコミュニティに関する研究は，デマンドレスポンスやEMS ( Energy Management System )の実証実験やエネルギー貯蔵技術に関するものが多く ， スマートコミュニティ実装による地域のエネルギー需給構造の変化を定量的に分析した研究は見られない.そこで，本研究は岩手県宮古市の宮古巿スマートコミュニティにおけるェネルギー需給構造を分析し，温室効果ガス排出量の削減効果等の指標を定量的に評価することを目的とする.さらに，分析結果に基づき，脱炭素型地域エネルギーシステムの設計に向けた課題を整理し，その解決策を提案する.