“7対1になったんだ！早く帰ろうプロジュクド時間外勤務減少にむけての新任管理看護師長の戦略

摘要

入院基本料7対1を取得し看護師の全体数は増加したものの，時間外勤務が長いという問題は依然として変わらなかった．新任管理看護師長として，戟略をもってプロジェクトを推進した結果，時間外勤務時間，および帰宅時間が減少するという変革が遂げられた．まず，新任管理師長として目指す病棟づくりを行うため「承認」と「ケアリング」の概念を活用しスタッフとの関係性の構築に取り組んだ．「時間外勤務が長い」という問題を認識した後，変革にむけての構想をたて，仕掛ける時期の見極めを行った．同時に，スタッフが何に価値を置いているのか病棟の「組織文化」を把握した．変革に伴う反発，混乱を当然のこととして受け止め，スタッフが大切にしている「価値」を積極的に承認した上で，師長のビジョンを繰り返し情熱をこめて語った．最後に，プロジェクトによってもたらされた変化を量的・質的データをもって示しプロジェクトを推進する動機づけとした．