万博会場の人工環境

摘要

未来都市をィメージしながら現実にできあがつた会場における人工環境の計画は，実に平凡であった.開幕時は予想されたごとく，暖房の欲しい日もあったが，その時ですら電算機室や過密密閉パビリオンでは冷熱を必要としていた.この冷熱エネルギーを供給する冷水管を主幹として，パッケージの空調器がこれに接続され，各パビリオンでは画一化された空調が行なわれた，そのシステムを見る時，建築家の考える余地がまつもくなかったように思える.