植生動態－陸面データ同化システムアウトプッ トを用いたオーストラリア大陸の渇水解析

摘要

これまでオーストラリア大陸の干ばつは，10 年に一度と言われてきた．しかし1994/95 年・2002/03rn年・2006/07 年・2007/08 年と干ばつが頻発し，穀物生産高に大きな被害をもたらした．特に2006/07 年のrn干ばつは，観測史上最悪な干ばつと言われ，オーストラリアにおいて干ばつは深刻な問題となっている．rn一方，植生動態－陸面データ同化システム(Coupled Land and Vegetation Data Assimilation System)が開発さrnれ，検証を通じて，その性能や推定精度が認められ，JAXA GCOM-W プロジェクトにおける研究プロダrnクトに採択された．本研究では，地球観測データ統融合連携研究機構地球環境情報統融合プログラムrn(DIAS-P)の枠組みにおいて，本システムによりシミュレーションされたオーストラリア大陸における陸面rn水文量と植生動態のアウトプット(土壌水分・水ストレスファクター・LAI，2003 年1 月1 日～2010 年12rn月31 日)を用いたStandard anomaly 解析を実施し，本システムによるオーストラリア大陸における渇水予rn測の可能性を検討した．