既設橋建設時に施工したポストテンション用部品を用いたＰＣ橋の拡幅設計

摘要

本論文は，既設橋の建設時に将来拡幅を想定し，追加配置用の床版横締めのシースや外ケーブルの定着具が埋設されていたものの，それらの部品が建設時に計画していた通りに使用できなくなった橋梁の拡幅設計について報告するものである。報告する事例は新名神高速道路錐ヶ瀧橋（上り線）である。錐ヶ瀧橋の概要および拡幅工事概要を表-1 に示す。