歩行者と自転車の混在を考慮したセグウェイ挙動の分析

摘要

近年，交通社会における地球温暖化防止策の１つとして，低炭素型交通システムの開発がなされている．とりわけ，高齢者の多い地域では，電気を使用した近距離移動用の交通システムの導入が有用である．そこで，新たな移動手段として開発が進められたのが電動二輪車パーソナルモビリティである．その中でも，アメリカで2001 年に発表された，電動立ち乗り二輪車のセグウェイがある．セグウェイは，直感的な操作が可能で安定性が高いモビリティであるものの，我が国においては，私有地において利用可能であり，公道空間への導入には至っていないのが現状である．その一因として，セグウェイを公道導入する際，セグウェイとその他の交通手段とのインタラクション，すなわち，自転車や歩行者などが混在する交通環境下における周囲との相互作用の関係が不明確であることが考えられる．