トンネル発破低周波音を対象とした共鳴型消音装置の配置について: 1次元音場理論による検討

摘要

トンネル工事で発生する発破音の低減対策が種々報告される中,筆者らは，特に超低周波音の低減に着目した消音装置の開発研究を進めている.一成果として，現場に適用可能な音響管型の消音装置を開発したが,その適用にあたっては，トンネル坑口から10m程度切羽側に防音扉を設置し，これを疑似振動源として捉え，扉の坑口側に装置を設置するものとしている.一方で，防音扉の切羽側に消音装置を設置したいという需要も少なからずあるものと考えられるが,その場合は，効果的な装置の設置位置がトンネルの長さによって変化することに十分留意する必要がある.そこで本報では，長さが絶えず変化するトンネル工事現場における音響管型消音装置の適切な設置位置について，1次元音場理論計算により検討する.