水平設置した透水層内の地中熱交換器の性能評価

摘要

地中熱は，浅い地中に存在する熱エネルギーであり，地中の温度は年間を通して一定で天候の影響を受けにくいため安定的に利用が可能である．地中熱を利用するために地中熱交換器が設置されるが，この設置コストが高いことが普及の妨げとなっている．しかし，HDD（HorizontalDirectional Drilling）工法によってUチューブを水平に埋設することで，初期コストを垂直に設置した場合と比べ約三分の一に出来る．また，透水層内に設置することにより地下水が流れによる伝熱量の増加が期待できる．地下水が流れている地域では，地下水が存在しない地域と比較して5～13倍の非常に高い採熱量が得られることが知られている．本研究では，HDD工法により地下水を有効利用するため透水層に水平方向に埋設された地中熱交換器の評価を実験と数値シミュレーションにより行う．