高温域における電磁力を用いた電気伝導率と温度伝導率の同時測定法の開発

摘要

形彫放電加工機や抵抗溶接の電極の素材として，銅(Cu)とタングステン（W)の合金が使用される.その使用時には電気伝導と熱伝導の現象が同時に発生し，電極は高温になる.そのため，電極には高い電気伝導性と熱伝導性が要求される.数値解析などによる電極の設計において，その電気物性値と熱物性値の温度依存性に関する情報は必要不可欠である.そこで，同じ熱負荷を受けた材料に対して，電気伝導率と温度伝導率の温度依存性を測定するため，両者を同時に測定する方法を開発する.一方，従来の熱物性値測定法は，温度伝導率の温度依存性を測定するため，材料を所定の温度に保持するための熱源(温度保持熱源）とその材料に温度変動を加える熱源（温度変動熱源）を必要とする.そこで，測定法を簡略化することを目的として，温度保持熱源と温度変動熱源に誘導加熱を応用する測定法を開発する.