評価グリッド法と強化学習モデルに基づくDriving Pleasureに関する研究－運転者の感性構造分析と車両運動解析用ドライバモデル開発

摘要

車を運転するときに人が感じることに関して、例えば、乗心地性能である重厚感やプルブル感、音振性能であるゴー音やガー音、操安性能である微小操舵のすわり感、など、多くのメカニズムが解明されている。しかしながら、車を運転する楽しさを人がどのように感じているのかを分析した研究は、ほとhど報告されていない。安心やわくわくなどの人の感じ方に関して、片岡らは、安心感と不安感を横軸、わくわく感といらいら感を縦軸とする4象限マトリクスを用いたKOKOROスケールを提案している。この研究では、東日本大震災前後の東京在住の主婦の気分変化やスポーツジムにおける運動が気分に与える影響を分析し、縦軸のモチベーションの尺度は脳内のドーパミンの働きを、横軸の安心の尺度は主に脳内のセロトニンの働きを反映するものではないかという仮説を提案している。