日本語WordNet とWikidata 語彙の相互補完検証

摘要

近年，スマートスピーカーやチャットボットの普及により人間が自由形式で入力する文の解析の需要が高まっている．その際，アプリケーション機能に関連する語の抽出は重要なタスクである．語の抽出には機械学習が用いられることが増えてきているが，未知語の処理は重要な課題の一つである．自由形式入力においてユーザーが非常に幅広い語彙を持っていることにより，アプリケーションシステムが想定している範囲外の語が入力されてくることがある．その際，語の抽出に失敗すると対話破綻というシステムエラーを引き起こす．この問題に対応するためにシステムに，一般常識として言語資源を取り込む試みがされている[1]．