CNNを用いた顔面皮膚温度分布の空間特徴量に基づく中核温推定

摘要

本研究では，CNNを用いて顔面皮膚温度分布より空間特徴量の抽出を行い，それに基づく中核温の推定を試みた。174枚の顔面熱画像と中核温データを学習した結果，平均絶対誤差は約0.28〜0.65°Cとばらつきが見られたものの，一般的な電子体温計の精度には遠く及ばない結果となった。さらに，最大絶対誤差に関しては，5回の交差検証の中での最大値が約1.90°Cであった。その要因として中核温が高いあるいは低い時のデータ数が比較的少なかったことが考えられる。データのオーバーサンプリング等を適用することで，上記問題が解決でき，それに伴い，中核温推定精度が向上する可能性がある。データのオーバーサンプリング等を適用し，中核温推定評価を行うことが今後の検討事項である。