におい・かおり環境行政の最近の取組

摘要

日本のにおい・かおり環境行政は、不快な"におい"である悪臭の対策からスタートしましたが、作業工程での悪臭防止対策技術の導入等各種施策の推進に伴い、過去に大きな問題であった畜産農業や製造工場からのにおいに対する苦情件数は減少してきています。しかし、飲食店などサービス業からのいわゆる都市•生活型と呼ばれる悪臭に対する苦情件数は増加しており、悪臭の苦情件数は未だに典型7公害の中でも上位にあるため、より一層の臭気対策が求められています。一方で、悪臭防止対策だけでなく、環境省では心地よい"かおり"に着目し、より快適な生活環境を目指す取組への支援も行っています。本稿では、"におい"と"かおり"の最近の取組を紹介します。