ヒューマンファクターを組み込hだ空調システム?制御システムの構築(第14報）渦輪を用いた天井からの空調吹出気流に関する被験者実験

摘要

本報では、渦輪が執務者の気流感、快適感に及ぼす影響を明らかにすることを目的として、周り吹出気流の乱れを改善し、渦輪の風量を設定した上で被験者実験を行った。得られた知見を以下に示す。渦輪は周り吹出口から送出された冷気を被験者に効率よく届けることが可能であり、従来の空調よりも被験者を冷却する効果がある従来の空調と比較して、渦輪を用いた空調の気流に対する快適感は向上している。頭頂部は頭髪が抵抗となって気流を感じにく くなっているため、首筋の方が渦輪の気流の強さをより感じている申告が得られた。渦輪は周り吹出し口から送出された冷気を含hだ状態で被験者に当たっており、case3(頭)では、額の温度がease1(なし）と比較して約1°C低くなり、case4(首)では、首筋の温度がcase1(なし)と比較して約1.5°C低くなった。渦輪が当たり首筋が冷却されるとAVAが収縮し手の血流量が減ることで手の温度も下がってしまうのではないかと考えられる。