床敷設式冷温水パネルを用いた躯体蓄熱利用放射空調システムに関する研究(第2報）モックアップによる冷房能力検証

摘要

本報では、床敷設式冷温水パネルを用いた躯体蓄熱利用放射空調システムのモックアップ実験を行い、以下の知見を得た。1) CASE3の立ち上がりの経時変化より、コンクリート表面が設計目標温度に達するまで約45時間かかることが確認された。また、定常時においてコンクリート表面で極端な温度差は確認されなかった。2) CASE1?CASE3の結果より暖房能力線図から、大きく逸脱した暖房能力となったケースはなく、全てのケースにおいて、能力線図として良好な傾向を示した。3) スケジュール運転の実施により、躯体熱挙動に遅れが生ずることが確認された。実空間においては執務時間に合わせて放射空調の送水開始時間?停止時間を調整する必要性が示唆された。