ISO 10642に規定される六角穴付き皿ボルトは駆動穴の影響で頭部の負荷面積が減少するため,引張力が作用したとき,ねじ部ではなく頭部が破壊する場合があると言われている.そのため,ISO10642では,六角穴付き皿ボルトの引張試験における最小極限引張力を,ISO 898-1で規定されている強度の80%と定めているが,その根拠については明確でない.本研究では,六角穴付き皿ボルトの頭部破壊が起こるメカニズムについて調べ,その結果から六角穴付き皿ボルトの負荷能力を推定し,合理的な設計,すなわち形状の最適化を実現することを目的としており,そのために,引張試験およびFEM解析を行い,頭部負荷能力に関わる因子について検討を行う.
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