P/SV/V3モード交通社会におけるモーダルシフトが交通流に与える影響について

摘要

本稿では，低速車両として自転車と機構的に最高速が30km/h強に厳しく制限された超小型電気自動車が混在する，歩行者(P)/低速車両(SV)/自動車(V)のレーン分離された3モード交通社会の定量的な評価を行っている.まず，評価基盤の一部の不具合の修正を行っている.次に，修正した評価基盤を用いて，乗用車から超小型電気自動車の例として想定している「イヴ」へのモーダルシフト，低速車両の比率の変化が交通流に与える影響の評価を行っている.その結果から，混雑時に乗用車から「イヴ」へのモーダルシフトが進むことにより，全旅行者の平均旅行速度は低下するものの平均アイドリング時間は一度減少することが示されている.また，低速車両の比率が変化することにより，低速車両利用者だけでなく乗用車利用者にも影響を与えることが示されている.