積層型擬似位相整合水晶を用いた266nm光発生の検討

摘要

水晶は、紫外光側150nmまでの広透過性と高強度光に対する高耐久性を兼ね備える優 れた光学材料であり、初めての波長変換に利用された非線形光学材料でもある。複屈折性が小さ いため通常の複屈折位相整合での高効率波長変換が不可能であることから、従来は非線形光学材料 としての有効利用は行われてこなかった。しかし擬似位相整合(QPM)構造を実現できれば、その広 透過性や高耐久性、高安定性を活かした高強度可視/紫外光発生用の波長変換素子材料としての利用 が期待できる。我々はこれまで波長1064nmのサブナノ秒動作マイロチップレーザー(MCL) と 積層型QPM水晶との組み合わせによる532nm緑色光発生を報告してきた。本報告では積層型 QPM水晶を用いた266nm光発生について検討を行ったので報告する。