ハイパースぺクトル画像を利用した森林のGPP推定

摘要

近年，CO_2を中心とした温室効果ガスの増加による地球温暖化が深刻な環境問題となってきた。森林はCO_2の吸収源であるため，森林生態系の炭素収支,光合成量を推定することが必要である。これまで， リモートセンシングによって森林生態系の光合成(総一次生産，GPP)を推定する研究が多く行われ てきた)。しかし，正確な推定のためには空間分解 能，波長分解能，観測頻度の問題を解決するさらな る検証が必要である。そのため，渦相関法によって CO_2フラックスのモニタリングが行われている森林サイトにおいて，ハイパースペクトルカメラを用い てキヤノピーの分光反射率を連続観測した。本研究 の目的は，ハイパースぺクトル画像を用いて群落光合成（GPP)のパラメータに対応する光学指標を探 索すること，光学指標を用いてGPPを推定するこ と，および植物種ごとの光学指標のフ：エノ ロジ一の 違いを評価することである。