UAV搭載型レーザスキャナのマルチチャンネルの特性に関する検討

摘要

いまやUAV(Unmanned Aerial Vehicle)による画像を 用いた三次元形状復元(SfM/MVS)は一般的な計測手 法となったが，樹林などの植生部では地形取得が困 難であるため，航空レーザ測量と同様にレーザスキ ャナヘの期待が高まっている.例えば，UAV搭載型 レーザスキャナ（以降，UAVレーザと記す）は，共 同体を通した共通利用の取り組みや国土交通省の 『無人航空機搭載型レーザースキャナーを用いた出 来形管理要領（土工編）（案)』の公開など取り巻 く環境が著しく変化している.そのUAVレーザを構 成するセンサは価格や精度も含めて千差万別であり， まだ成熟期には至っていないものと概観できる. UAVレーザは，自己位置と姿勢を定める直接定位シ ステムと測距機器であるレーザスキャナをュニット 化して提供されるが，その測距機器には複数の照射 方向を走査するマルチチャンネルレーザスキャナが 採用される場合がある.このマルチチャンネルレー ザスキャナは照射方向が異なることから樹冠や植生 の空隙を通り抜けてより多くの地形情報を取得し， 構造物の壁面などの取得率を向上するものと期待さ れる.筆者らは，マルチチャンネルレーザスキャナ を用いて建設現場において取得したデータから基礎 的な性能を定量的?定性的な観点で評価した. 本稿では，マルチチャンネルレーザスキャナの具体 的な特性に関する検討結果を報告する.