時間並列計算法の最新研究成果と将来展望

摘要

ポストムーア時代は，ハードウエアの性能向上は飽和傾向にあり、ソフトウェアによる性能向上がより必要とされる時代であると予想されている。並列処理は効果的な性能向上法である。そのため、新たな並列性を生みだす時間並列計算法が期待されている。時間並列計算法はすでに拡散型PDEに対しては有効であることが明らかにされている。一方，双曲型PDEに対しては適用が困難であると考えられてきたが、近年における研究開発の進展により適用可能性が見えつつある状況である。そのため時間並列計算法は今後期待される技術である.以上より，本講演では時間並列計算法についての最新の研究成果と将来展望について述べる。