FTN信号伝送のための繰り返し周波数領域チャネル推定

摘要

近年，無線通信の高速化手法としてFaster-than- Nyquist (FTN) 信号伝送が注目されつつある．FTN は Nyquist Criterion (NC) で定義される最小のシンボル間 隔T0 よりも小さい間隔T = T0; < 1 で信号を生成 し，周波数帯域を拡張せずにNC よりも高速な伝送を可 能にする．FTN ではシンボル間干渉や雑音相関が問題 となる．これらの影響を考慮した送受信技術がこれまで にいくつか考案されてきた一方で，FTN のためのチャ ネル推定に関する検討は行われていない．そこで，本稿 では新たにFTN パイロット(FTN Pilot; FTNP) 信号 を利用したチャネル推定方式を提案する．送受信機とし ては[1] の周波数領域等化を適用した低演算量モデルを 用いる．