SDR の航空無線への応用に関する基礎検討: 統合型航空無線通信端末のスループット評価

摘要

ソフトウエア無線(SDR: Software Defined Radio) は共通のハードウエアプラットフォームでソフトウエアのみを書き換えることで様々な周波数および通信規格に対応できるシステムである. 異種メディアが混在した航空無線において利用できれば, 航空機搭載通信機材のサイズ?重量?価格を抑えることが可能となる. また, ハードウエア部品点数の削減により故障率が低下するとともに, 将来の通信規格のアップグレードにもソフトウエアの変更のみで対応でき, 航空機自体の改修が必要とならないことも大きな利点である. これまでに筆者らは，SDR の一つの応用として複数の周波数?通信規格に対応した統合型航空無線通信端末に関する初期検討として，EVM の評価を実施した.