システム容量と公平性の観点からみたMU-MIMO とスケジューリングの結合特性

摘要

本稿では，プレコーディング技術として，THP とLP， スケジューリング技術として，SUS 方式とPF 方式を採り上げ， それらを結合させた場合の特性をシステム容量とユーザ間の公平 性の観点から計算機シミュレーションにより評価した．特性評価 の結果，SUS 適用時には，THP のLP に対する優位性が保持され るものの，PF 適用時には，その優位性が大幅に低下することが わかった．本評価結果から，プレコーディング技術としてのTHP の優位性を保持するためには，SUS のようなシステム容量最大化 のスケジューリング技術の適用が有効であり，ユーザ公平性を担 保する観点からは，プレコーディングはLP で十分と判断される．